一部地域
そもそも、カップヌードルが好きである。
コレステロールなどという単語を耳にすることなど無に等しかった若い時分には、昼食には必ずと言っていいほどに食していたのだけれど、家庭を持ったとたん、カップヌードルを食することは、めっきりと減ってしまった。その反動からか、ひとりで出張する際には、接待を可能な限り丁寧に断ったり、外食することなく、コンビニでカップヌードルを物色してホテルに入るなり、有料チャンネル(古い)に目もくれずに、黙々とカップヌードルをずるずるすすることを幸せに思うようになった。
昨年末、本社がある福島に一週間ほど出張した。
夕食の誘いを巧みに交わして、ホテルに帰る道すがら、コンビニでカップヌードルを選んでいたら目当てのカップヌードルが、無い。次の日に別なコンビニに寄ったが、無い。そうして三日も過ぎる頃、本社勤務の後輩に「"金ちゃんヌードル"置いてるとこ知らない?」と聞くと、瞬きせずに「えっ!?なんです?」と聞き返された。
金ちゃんヌードル、である。
ググってみたら、販売地域が限定されているらしい(富山県、愛知県、岐阜県以西の西日本地区(九州地方の一部を除く)および静岡県や新潟県の一部)、金ちゃんヌードル。
生まれて初めてカップヌードルを食べたのが、金ちゃんヌードル。
容器が発砲スチロールではなく、二層構造したプラスチックで豪華な、金ちゃんヌードル。
すっかり全国区だと思っていた、金ちゃんヌードル。
今朝、突然に信号待ちで食べたい衝動に駆られてコンビニで買い求めた、金ちゃんヌードル。
ぺヤングのカレーヌードルも捨てがたい。
