ぬかるんでる足元ばかり見ていられない

主張する縦、確固たる横、そこに生じた隙間を自由罫線でうまい具合に結び、年度末に向けて皆で揃って合唱できるように奮闘したりしている。先の文末部分は私の仕事について子供に聞かれた際に説明しているほぼその内容。それと人に関する事柄についてもちょいと携わっている。

ジリリとした日差しに痛さを覚える頃。ホルモンと細菌と皮脂の激しい戦いが繰り広げられている額の下、明日を見据える凛とした二つの眼を持つ若者たち。話のきっかけに両親の年を聞いて安堵の念を抱きながら、両の手を右に左に動かして右に左に工場を案内する。
いい加減聞き飽きるぐらい残暑と連呼される頃ぐらいから、見たことのある若者らが次々に会議室に案内されていく様をパーテーションの隙間から覗き見する。
覗き見というとなんだかいやらしい表現なのだが、隙間から見る行為を的確に表すと覗き見になるのだから覗き見で問題ないと思うが、それ以前に覗き見がいやらしい表現ではないとすればその時点で何ら問題ないことだ。
事前に配られた履歴書と調査書に目を落とした先に機械設備オペレーター希望の女子。3年ぐらい前に男女雇用機会均等法なる法律が施行されたとはいえ4勤2休で3交代勤務の職種。明確にしていない企業側にも責任があると反省するもそこは普通は男子ばかりの職種。成績優秀で1〜3年まで欠席は1日。とはいえ、筆記試験でCSの巨人打線のように期待された結果を出せず、適正試験の結果はほぼ白紙で面接の順番調整してこれをやり直し、「私の将来」なる題の作文で将来は声優になることが私の夢、声優になって様々な役柄をこなしたいと400字詰め原稿用紙2枚半程度にまとめ上げ、面接ではネガティブシンキングだと自己主張し、長き間会社での時間を共にした者たちのその顔は初めて見る表情ばかりでなんだか得した気分になった。

と、いうことで長々と書いたけど明日も面接試験です。
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