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狭い日本でサマータイム・ブルース

さっぱり冴えない太陽の日差しに悪態をついていたら、なんだかもう朝方はすっかり寒くて、子供たちにタオルケットを取り上げられ、足蹴にされるんで丸くなって、夜明けを待っているお父さんはちょっぴりおセンチ、そんな季節。

流石に泳げない私でも、海に大して行けなかったことを後悔してみたり、「後悔」って漢字はこうかい?などと言ってはみたものの、それが後悔を助長する結果だったりで、秋口はなにかとおセンチな季節。

そんな、おセンチなこんな時期は感受性が無駄に高かったころ、盛んに好き好んで観ていた映画を思い出す。
厳密には映画のジャンルって言うべきか。

「アメリカングラフティ」、「グリース」、「ビッグ・ウエンズデイ」とか、「アウトサイダー」などのいわゆる青春モノ。

当時、オールディーズな音楽にどっぷりとはまってしまうきっかけになったのも、アメリカングラフティのサントラ盤。

アメリカのハチャメチャで青春万歳な若者にひたすら憧れていた。
しかし悲しいかな、憧れは憧れであり、玄関で靴を脱いでる時点で否が応でも現実を知らされ、その時点で一時間費やしたリーゼントなんて、てんでなってないものになってしまうのもコレ現実。

特に好きだったのは、グローイング・アップ - Wikipediaシリーズ。

グローイング・アップ [DVD]

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このシリーズのサントラ盤も、当時カセットテープが擦り切れてしまうぐらい聴いてた思い出がある。

そして色々な意味で思い入れが一番あるのが、番外編である「グローイング・アップ ラスト・バージン」。
設定が '80年代に変更され、憧れに対する距離感が縮んだと思い込んでしまった作品で、番外編ってことでなのか、主人公のベンジーが、ゲイリーに、そして他の二人の名前も変更されてる。
 

'80年代設定ってことなので、音楽もごりごりのオールディーズを使用していない。
この辺も好きなトコ。

冒頭のシーンで「De Do Do Do, De Da Da Da (The Police)」が流れ、
 

「OH NO( THE COMMODORES)」で涙を誘います。
 
今でも聴くと「パブロフの犬」状態で涙してしまうのは内緒。

思い入れの一番の決め手は、なんたらロードショーだか、なんたら洋画劇場で、TV放映されたときの吹き替え。
通常、吹き替えガッカリ度数は、昨今の携帯電話の普及率と同レベルまたは、それを上回るほどであるが、本作では見事に裏切られた。

所属事務所が、当時テンパっていたかどうかは定かではないが、ヒロイン役(カレン?)の吹き替えが、キョンキョン(小泉今日子)だった。
何の根拠や伝などあるわけでもなく、将来キョンキョンと結婚することをマニフェストとしていた若き日の私にとっちゃ、気分はいわば「素敵なラブリーボーイ」状態。
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当時、グローイング・アップシリーズは、モンモン指数が基準値を超え、疾病の存在が明らかであるか、精密検査などで医療機関を受診する必要があるぐらいの思春期男子諸君には、今晩のおかずの事欠かないほどまたは、期待を裏切らないシーンがてんこ盛りであった。
本作でも、それは同様でサブタイトルの「ラスト・ヴァージン」が示す対象はヒロインにあり、それは吹き替えであるにもかかわらず、連日連夜、暴飲暴食に駆られたものである。

おまけ。初体験/リッジモント・ハイ - Wikipedia
フィービー・ケイツ様様な作品。
 

若き日のショーン・ペンが良い。
後の作品、ミスティック・リバーで娘に対して厳しい父親役ってのも繋がってるようで、なんだか好いな。
ちなみに本作品は、ニコラス・コッポラ(ニコラス・ケイジ)のデビュー作だったり。

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この時期は毎年なんだか気分的に色々と弱いな。
今晩、飼い猫にでも弱音を吐いてみよう。