成人の日

2000年から1月の第二月曜日に変更された成人の日。
それ以前は 1月15日であったが、私の住む田舎では真夏の8月15日だった。
さすがに振袖の女性はほとんどいなかった。
いや、成人式に出席してないので振袖の女性がいたかどうかも定かではない。

盆休みは連夜浴びるほど酒を飲んでいて、成人式の前夜にもこれ当然に飲んでいた。

一緒に飲んでた友人達と成人式は行かないと決め、朝方に家に帰り床に着いたが、すぐに成人式に行かないと決めた友人の一人からの電話で起こされた。
成人式に行くのに何時に迎えに行けば良いかという内容だった。

つっこむどころか、頭も身体もすでにコールタール状態だったので、あらためて成人式に行かないことを告げたが、程なくして友人数人が部屋に押しかけてきて、寝ているベットを取り囲みシーツの四隅に手をかけ始めた。シーツに包んで成人式に強制連行させる勢いだった。

テロリストに間違えられた善良な靴職人が、情報省によって強制連行させられる映画のワンシーンが幾度と無く頭の中で流れた瞬間(とき)だった。

そんなこんなしている間に、成人式に間に合わないとのことで友人達は撤収して行った。

素手でサメを捕獲しなければならないとか、足首にツタを巻いて木で組み上げた高い塔から地面に飛び降りるとか通過儀礼があれば別だが、形式的な成人式には はなっから出席(で)る気など無かった。

ただ夜の二次会的な同窓会的な宴の席には、呼ばれもしないのに進んで出席(で)たのは言うまでも無い。

昨年、色々あったが二度目の成人式を年齢的に迎えることが出来た。
男齢40歳の場合「盛人式」として、これを祝うべきだと思ったりもしたりしなかったりで。
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