時計じかけの石橋蓮司

財布と携帯電話と時計は、私にとって外出する際、身につけるものの三種の神器的存在である。

ひとつでも欠けると、便意をもよおすほど、どきどきしてしまい物事に集中できない性分である。

とはいえ、財布と携帯電話は衣類のポケットに入れるわけだから、実際、直接身につけるものとしては時計だ。時計は大好きでキャッチ・アンド・リリースを繰り返している。

ストレスが溜めると、なぜだか物欲に走ってしまう傾向にある。ほしいものがないのに、ほしいものを探してしまう。とくに夜半、夢中で探しているときのほしいトリガーはモスキート級だ。翌日の午前中に注文確認メールなどで驚いてしまうことも度々ある。

昨年、色々と煮詰まり過ぎてた時期に、手を伸ばした先のマウスに助けを求めてクリックした時計がある。

J.CREWが TIMEXに別注した時計。

クオーツで100m防水。らしいのだが、リューズがねじ込み式じゃないので正直怪しい。とは言え、泳げない私にとっては問題は全然ない。 ケース外装には、アンティーク加工(キズ、くすみ)が施されていて、ベルトはNATOナイロンベルトが装着されている。換え用ベルトも色々と豊富みたい。ただ、文字盤プリントはちゃちいし、ムーブメントは平気で針ズレしたりする(外装は中国製、ムーブメントはフィリピン製らしい)。到着した現品を手にして、あまりの安っぽい感じに思わず後悔してしまった。

買ってしまった以上、後悔してもしょうがないと着けはじめたら、以外と着け心地が良かったりして、今じゃオンオフ問わずに一番身に着けているお気に入りの時計だったりする。