ホラー映画((恐怖≒笑い)+格闘))=王道

スペル コレクターズ・エディション [DVD]
東北新社 (2010-04-23)
売り上げランキング: 19524


ストーリー
銀行の窓口で融資を担当していたクリスティン・ブラウン(アリソン・ローマン)。
ある日、彼女の元にローン支払いの延期を申し出に一人の老婆がやってくる。 家が差し押さえられると住むところがない、という老婆の哀願にクリスティンは、延期は認められないと回答を下す。 老婆の態度は急変。クリスティンを激しく睨みつかみかかろうとするが、警備員に取り押さえられる。 その日、勤めが終わり駐車場に降りたクリスティン。車に乗り込んだところで先ほどの老婆が突然襲いかかる。 何度退けても執拗に食い下がる老婆を、何とか車外に追い出すが、そこで老婆は奇怪な行動に出る。 クリスティンのコートからボタンをちぎると、呪文(=スペル)を唱えた。 「ラミア・・・」と。

スペル (映画) - Wikipedia

高校の頃、ちょうど今時期の中間テスト期間だったと思う。テスト勉強を友人宅に泊まる理由にして「明日の試験(こと)なんて知りやしねぇ!長生きなんかしたくねぇーんだよ!」とありあまる血気に逸って、当時公開されたばかりの「死霊のはらわた」をオールナイトで観に行った(後々下唇内側の薄皮を噛むことが癖になるぐらいに後悔することになるのだが)。観終わってから、夜道が怖くて帰る気にはなれず、今のように一回ごとの入れ替え制ではなかったので、そのまま席を立つことなく二度、三度と観てしまった。観る回数を重ねるごとに「怖い」は「笑い」に変わった。

以降、「XYZマーダーズ」「死霊のはらわた2」「ダークマン」「ギフト」と、私の大好きなサム・ライミ作品郡。(ちなみに「ダークマン」の主役は「96時間」で娘のためにパリの街を灰にするほどの容赦ないお父さん)

「スパイダーマン」シリーズで表舞台に引っ張り出されたサム・ライミ。そもそもホラー(こちら)側のひと。一応、心配しながらの鑑賞だったが「無事のご帰還お疲れ様です」な気分でエンディングロールが流れるのを眺めてた。

昨今、ホラー映画が「怖い」から「痛い」に変わってしまった中、まさに王道的なホラー作品。
静寂に包まれている空間で突然、物が落ちる、扉が勢い良く閉まるなど、その音に反射的に身体が反応するような感じの恐怖。昔ながらの「お約束」な展開と、狙い済ました「はずし」のテクニックは相変わらず。
ホラー映画は「怖い」と「笑い」が紙一重だってことをあらためて実感した作品。