日記

降っても晴れても踏んだり蹴ったり

その店の前を通ると、裏の自動車整備工場で軽自動車みたいなクラウンが横転している様子が見えます。そのたびに、私立探偵スペンサー・シリーズがハードカバーで全巻揃っていて一冊百円だったにもかかわらず、手に入れなかったことを後悔してしまいます。震…

暗くなる前に

今回の震災を体験したことによる備忘録です。 停電になったら断水のための準備をしましょう。 水をくみ上げるために電力を必要するらしいので、停電後は水道管の中に残っている水だけしか出ません。時間の問題で断水になると思います(地域性や特殊な場合は…

寡黙な信号機

電気復旧作業中の幹線道路上に立つ多くの信号機はいまだ眠ったままです。 交通量の多い場所には、警察官が立って交通整理を行っているらしいです。「らしい」というのは、九時五時できっちりと労働しているみたいなので、私は交通整理をしている彼らを見たこ…

元気ハツラツぅ?

どうしたって、スクリューキャップがイカしている、左の炭酸飲料のほうが断然好きです。

冬終いに

昨日は暖かいどころか暑いぐらいの陽気でした。 色々なことが遅々として進まない状況下で、唯一季節だけは着実に進みます。 自然は正直であることを実感します。毎年のことなのですが、今時期の季節の変わり目で一番頭を悩ますことがあります。車の冬タイヤ…

スコップで拾い上げた先の記憶

中学高校時代はバンドを組んでいた。高校を卒業してからも、その延長で誘われるままに、なんとなくバンドは続けていた。成人になってからは、先輩が変な夢を見はじめてしまい、その方面を真剣に職業として考え始めた。私は水面に漂うプランクトンほどのアマ…

戦場みたいな惨状を洗浄

朝から床や箪笥をヒューヒュー口笛吹きながら、ジャージャー水洗い。 実家に通いつめて、一生懸命に復旧作業をしてきたのだけれど、結局、取り壊して他所に移るとか。母と兄は、経過について一生懸命に話すのだけれど、結果は出さずに会話を完結させる。ブレ…

What's going on

Google Earthが更新されていました。被害を受けた近隣のリアス式海岸線沿いは、すべて土色になっています。南に海岸線を辿ったら、ちょうど更新途中なのか更新(津波災害)前後の映像が確認できました。壊滅と言う悲惨な現実です。 今日から4月ですね。今日…

春暁のまま

実家での食事配給の話(こと) 電気ガス水道が止まっている(お湯を沸かすどころかお湯に化ける物質さえ無い)状況で、一食分としてカップ麺(大体は赤いアレとか緑のソレ)が配給されることが多々ある。それにコカコーラなどの炭酸飲料水の組み合わせ。毎回…

佐々木さん家の事情

今回の震災で住む場所を失った、または相当な被害を受けてしまった人の大半は、沿岸沿いから内陸へと移り住むとのこと。実家の近所の家は、2階部分だけとか屋根だけが、実家(うち)の裏に流されてしまっていたり、その痕跡すら無い状態だったりする。そん…

フライビーンズの仕業

先週の水曜夜。読みかけの本を読み終えたら、なんとなく寝つくことが出来ない。寝息の合唱をくぐり抜け、天井にツバメの巣でもあるように、扉を開けて階段を下りる。 リビングに心持爪先立ちで入り、ヒーターのタイマーを切ってスイッチを入れて台所に向かう…

甚だしい勘違い

3月11日。ざっとネットで調べてみたならば、1869年にパンダが発見された日であるとか、1990年にリトアニアがソ連から独立を宣言した日のようだ。他には、1984年に宮崎駿監督の「風の谷のナウシカ」が封切りしたり、1992年に自動販売機の…

安否情報

本日昼過ぎにネット環境が復活しました。とりあえず無事です。 メールなどで連絡をいただきました方々、ご心配をおかけしました。 本当にありがとうございます。 近日中に復活したいと思いますのでよろしくお願いします。 では、とりあえず...

ひしゃげたスプーン

おふくろの味(おふくろのあじ)は、幼少期に経験した家庭料理、もしくはそれによって形成された味覚、またそれらを想起させる料理を指す言葉。 おふくろの味 - Wikipedia 「おふくろの味」の代表料理としては「肉じゃが」「味噌汁」「炊き込みご飯」あたり…

十五少年冒険記

大方の様々な期待を裏切って、隣町の普通高校を受験することに決めた。記憶を辿れば25年以上前のことになる。午後から最後の三者面談があった日。3時限目の体育のときに、別クラスの担任で体育の担当教師が授業の終わり際、皆を整列させて授業のまとめ話…

灰色の水曜日

彼女が先週の土曜日に38度発熱する。翌日曜日には町内の子ども会で6年生を送る会があった。彼女は日曜日の朝には熱もほぼ平熱に戻っていたが、大事を取って彼を一人送り出した。10分程経って彼は無言で帰宅すると、ドラゴンスクリューから足4の字固め…

油断してしまいがちな時期

2月は会社の年度末で色々ばたばたしてる。さらにこの時期にボスも事前アナウンスも無く引退宣言。頭をもがれた蛇のようにじたばたした状態だが、世紀末が来る感じではない。*1先週の春めいた陽気は、週があけたら一転してコンクリートの壁で擦った発泡スチ…

ちょうどその頃に似た陽気

時期やタイミングを見計らって適度に降ってくれれば皆が喜んでくれる。おもちゃ屋の前で駄々をこねる子供みたいな降り方をするからいけない。遠くのほうで除雪車が走る音を耳にして朝目覚めるとカーテンを開ける気にすらならない。そんな雪も最近は、日陰で…

Bar キッチンシンク

週末、家族で買い物に出かけて酒瓶が並ぶ区画に差し掛かる。どちらからともなく「飲みますか」と目顔を送る。レジ袋を2つほど積んだショッピングカートの鼻先が向いた先が、その応え。ここ最近、週末に細君とあらたまって飲むようになった。しかし翌日が休…

閉めない扉は開いたまま

目の前には背丈ほど大きな両開きの引き戸がある。スティール製の引き戸は、出来るだけ新品に見せるためにホワイトアイヴォリー色のペンキで、何層も丁寧に塗り上げられていた。鏡越しに覗き込んだ時の母親の作りかけの顔に似た感じだった。 扉が接している木…

北北西に進路を取れ

連日連夜の忘年会のせいで、冬枯れな感じで声枯れも酷く、中々アセトアルデヒドが体内から抜け切れていない感じで絶賛体調不良中。 今年一枚になったカレンダーの絵柄は、早々に細君のイベントの予定で埋め尽くされた。「年末年始に冬という季節を満喫するた…

靴下は眠れぬ夜を過ごす

靴下を無理やり履かされることで秋の訪れを感じていた頃。靴下を枕元に置いて期待に胸躍らせてることで真冬の訪れを感じていた頃。銀色した靴下を無理やり履かされた鶏もも肉が食卓に並んでクリスマスを実感した頃。 クリスマスには、鶏もも肉を食べないと気…

裏切りの季節

今日の祝日は、年末の長期休暇に回収(まわ)されているので普通に働いております。 昨日は冬には珍しい台風並みの嵐に見舞われました。出来たばかりのかさぶたを容赦なく剥がしてしまうような勢いの風雨でした。 子供らの翌日は休日的なテンションに流され…

真冬の台風

死に一番近い日 2010年12月22日。人類は一年で最も夜が長い日を迎えようとしていた。天空では約四世紀ぶりに月が赤く染まりかけていた──。 2010年初頭、オーロラの観測をしていたアラスカの気象学者が、偶然に地球の磁気圏の異常を発見する。時を同じくして…

夕暮れにネコが鳴く

ファンヒーターが届ける冬の匂いを鼻腔に感じながら、すこし前までずいぶんやんちゃだった西日の、すっかり丸くなった日差しに体を預ける。頭にあてがうものを探すが、そこには脱いだばかりの靴下しか見あたらない。しかたなく左腕を折り曲げて頭の後ろに添…

Crazy Cats & Michael Jackson

ちょっと前まで会社の宴会での余興などを一手に引き受けてましたが、最近になって若手の台頭が著しいこともあってあえて表に出ないようにしていました。 そんな状況がちょっと面白くないらしい友人に、忘年会を前に「3曲目ね」と先週CDを渡されました。 J-P…

いたちごっこ

"地球環境に配慮した企業・・・" などと表紙の一部に書かれた資料を、申し訳ないほどコピーした後、配布するためにまとめていたら、所々が赤く汚れていることに気づいた。 出所は右手中指の内側らしく、白い薄皮がひらひらしていて、その周辺はすでにばりばりし…

工事現場

朝の太陽が新しい校舎の工事現場を照らしている。その中で大人の人達が、いっしょうけんめい働いている。まだ校舎は、鉄こつ棒を組み立てているだけなので、人間にたとえれば、まるでほねのようだ。 作業ふくをきて、ヘルメットをかぶった人達五人ぐらいで、…

AAA(トリプルエー)

仕事上社内外問わず、ある程度付き合いが長くなると苗字ではなく名前で呼ばれることが多い。 苗字から名前で呼ばれる切り替わりは、相手が私をある程度受け入れてくれた基準として考えているので、密かにそのタイミングを楽しんでいたりする。 最近、ローマ…

Those grapes look sweet, but in fact they're sour.

向かう先は同じでも至る意志は異なること。 「生き急ぐ」限りある命を急いで終えようとするかのように生きる。 「死に急ぐ」死ななくともよいのにわざわざ死のうとする。 迎える季節は同じでも至る感情は異なるうた。 「冬が来る前に(紙ふうせん)」 ♪ 坂の…